絵と本

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Pbalo Picasso Plakate 1923-1973
Great Ideas 1

ピカソの作品について深く語る人は少なくても、
ピカソの名前を知らない人は、ほとんどいないのでは。
ギネスブックにのるほどの多産作家であったことも知られている。
好きなアーティストの中の一人でもある。
その多くの作品の中で、どれが一番好きな作品かと聞かれると、とても悩む。
しかし、彼が、自身の「展覧会のポスター」を手がけた作品群はとても印象深い。
それらをまとめたカタログがある。
この本は、ドイツ人のコレクター、
クリストフ・クゥックリッツァ(Christoph Czwiklitzer)が、
1923年〜 1973年の間に収集したパブロ・ピカソの
ポスターを編纂したカタログレゾネ[*1]。
「オリジナル・ポスター」と「リプロダクション」 の章に分かれ、
ドイツで行われた、全450回分のポスターも紹介されている。
各ポスターには、レゾネ番号がふられており、
世界の アートポスター・マーケットでは、
この『dtv』社のものが使われているのだそう。

「カタログ」ならではだが、
これはポスターだけの「ピカソ作品集」でもあり、
A6サイズほどの「ペーパー・バック」であるところがいい。

Great Ideas 2

グラフィック・デザインの歴史は、
19世紀後半にはじまったと言われている。
当時、ポスターを印刷する手段は、石板(リトグラフ)が主流だった。
多くの画家は、自身でポスターを制作し、
一般的には、これを「アート・ポスター」と呼んでいた。
20世紀に入って、写真製版技術が普及すると
多種多様のポスターが大量に制作されるようになる。
結果、画家の手づくりポスターの数は減ることになったけど、
アート・ポスターが再び注目される復活の気運とともに
ピカソが新たなアート・ポスター制作をはじめた。

第二次大戦後の1945年以降、ピカソはリトグラフィに魅せられて
1948年頃から自分の展覧会のポスターを制作したのがはじまり。
ピカソが制作したアート・ポスターは、
絵はもちろんのこと、文字も自筆され独特のトーンと
メッセージを放っていると思う。

picasso 
poster3

↑ピカソ陶芸展の為に南仏ヴァロリスの
リノカット[*2]刷師、イダルゴ・アルネラの協力を得て
告知用ポスターとして、ピカソ自らが制作したもの。
(1955年)
オリジナル・ポスターを是非見たい一品。
ほとんど市場に出回っていないらしい。ざんねん…。

picasso poster4

↑ヴァロリスで行われた「ピカソ陶芸展」の
告知用ポスターとしてピカソ自身がリノカットで制作したもの。
(1954年)

picasso poster6

↑ピカソ陶芸展の為に作家自ら制作したもの。
(1948年/パリ)

picasso poster5

↑セレ市立近代美術館で行われたピカソ陶芸展の為に
ピカソ自身がリノカットで制作したもの。
(1958年)

 *1 カタログレゾネ【catalogue raisonné】/仏
 物故作家は全生涯、現存作家は編纂時までに制作した各作品の題名、
 制作年、技法、サイズ、用紙、限定部数などのデータが
 図版と共に掲載された総目録集のこと。

 *2 リノカット【Linocut】
 版式は、木版と同じ凸版技法。版材にリノリウム板を使い、
 板目木版画用の彫刻刀で彫る。
 1930年代後半にマティス、つづいてピカソが取り上げてから
 この技法がアーティスト達に試みられるようになった。
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